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映画「T2 Trainspotting」

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待ちに待ったT2、地元のシネコンで見てきました。


今回も都内のミニシアターでしか上映しないだろう・・と思ってたから驚き。
こんな田舎でトレスポ見れるとは。
久しぶりに行ったこのシネコン、自動券売機ができていて
有人の窓口はこじんまりとなっていた。
空港もそうだけど、映画館もこうなってきたか・・。
自販機で、座席も選べるしクレカも使えるのです。
そこそこ大きなシネコンなのにスタッフは、
売店に1人
チケットもぎりに1人、
掃除スタッフが1人
と3人しか見かけず。
そのうち無人の映画館ができるのかな(-_-;)
時代は変わった、、なんて思ったけど
前作公開時の1996年は、こういうシネコン自体あったっけ?
まだ日本には少なかったような。
以下、ネタバレあり↓(*長文です)


で、それから20年後のエディンバラ・リースにいる主人公たちは
相も変わらずのご様子(笑)
いい具合に年を重ねてる風な人もいれば、
もう初老に見えるような人も。。(←スパッドのこと)
ベグビー(ロバートカーライル)は、まぁ丸くなったね!(体格が)
冒頭から、音楽がガンガン鳴り響き
あ~これぞTrainspotting!な感じ。
時々、第1作の映像もちょこちょこ入って来て
非常に懐かしい!
みんな若いです・・
あの薄暗いエディンバラの街並みは同じなのにね。
さらには、子供のころの映像も
セピア色・ソフトフォーカス気味に写るのですが
(ルーリードのPerfect dayがかかってた気が)
みんなこんなに可愛い少年だったのに、
あんなジャンキーになっちゃって・・(ノД`)・゜・。
スコットランド(UK全体ですが)の若者にとって
ドラッグは、日本では考えられないほど
近い存在なんだよね・・
(原作読むと、ほんと気が滅入るくらいひどい)

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陰鬱なエディンバラの路地裏(2004年撮影)


長年のヘロイン中毒のせいで
奥さんと別居(離婚?)状態のスパッドが住む
カウンシルフラットが、また退廃的で・・(ノД`)・゜・。
家具も何にもないがらんとした絶望的な部屋で、
(ロンドン・バービカンのYMCAの部屋を思い出した)
スパッドは自殺を図るのだけど、
そこへレントンがやってきて危機一髪で救い出されます。
そこから一念発起し、ヤク断ちをしようとするスパッド。
「なんでもいいから夢中になれるもの探せよ」とレントン。
そう、なにか楽しいものを見つけないといけないんだよ。
でも、何かを絶つって凄く大変ですよね。
私だったら、お菓子を辞められるか?ってとこか?
1日とて達成できなそう・・
彼らが、アーサーズシートの丘をランニングするシーンでは
私も2004年にここを登ったので
思わずスクリーンを見ながら(・∀・)ニヤニヤ

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山頂からは、エディンバラの街を見渡せる(2004年撮影)

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(映画より)レントンとスパッド


ドラッグから離れて運動もしていたレントンとは違い、
なまけ切った体のスパッドは苦しそうで痛々しい。
奥さんと息子が暮らす家を訪れて帰る時、
2階の窓から息子がそっとスパッドを見つめる場面は
切なかった。
(気がいいヤツだけに、スパッドはなんだか
応援したくなるんだよな・・)
結局、スパッドは自伝を書くことに光を見出し
仲間もその文章力に驚きます。
思いがけず彼の特技を垣間見れ、
こちらもなんだか笑顔に。。

ケンカ中毒のベグビーは、変わらずサイコ野郎で
登場シーンからして、ぶったまげた(笑)
刑務所から抜け出すために
同じ囚人に腹を刺してもらい、入院。
看護師の目を盗んで、
点滴のチューブを引き抜いてベッドを降り
廊下にいた臓器移送業者を殴り白衣を強奪。
スタッフになりすまして、病院内を闊歩し
まんまと脱走!
で、奥さん(ジューン)と息子がいる自宅に
夜中、窓ガラスを破って侵入して帰ってきます(笑)
寝ていたジューン、絶叫 (^-^;
刑務所に入る前は、小さかった息子も
今はもう大学に行く年頃に。
泥棒稼業に息子を誘うクズ親父に対し、
それに屈することなく、自分の行きたい道を語る息子。
そして、親子は和解の道に。
固く握手を交わす男同士を見て
こちらもシミジミ・・
ジューンは、どれだけの気持ちで息子を育ててきたのか
と思うとね。。

色男・シックボーイは
叔母から受け継いだシケた場末のパブを経営する一方
裏では、ゆすりや
ビジネスパートナーのベロニカに売春まがいのことをさせて暮らしてます。
まぁ、、こいつも相変わらずク〇・・
でも、彼もまたなんでか人を惹きつける魅力があるんですよね。

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撮影中の風景(と思われる)

街の再開発に取り残されたような場所にあるパブ・PORT SUNSHINE。
近くには、Scot Railが走り
店内にいると、ヒュンヒュンという音と光が終始差し込んでくる。
ここもまた退廃的な臭いプンプン。
実際にあるパブかなと検索してみたら、
建物自体は、グラスゴー近郊のClydebankにある
元ホテルを使用したらしい。
たしかに近くに線路があった。

ロケ地と言えば、ラノッホムーアもまた出てきた!
今回は、死んだトミーを偲ぶ旅として
再びこの地を訪れるのですが・・
結局は、これが引き金となって
リースに戻ってから、
レントンは久しぶりにヘロインを打ってしまう。
ここのトリップシーンや
冒頭のスパッドの自殺シーンでは
これぞダニーボイル!な映像美(美、と言っていいのか・・)が。
この時、スパッドは
レントンやシックボーイとは離れた場所に
座り込んで彼らを見てたけど、
打ってなかったのかな??
・・そうであって欲しい。

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(映画より)ラノッホムーアを訪れて


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(映画より)トリップシーン


そうだ、フォースブリッジも出てきた!
懐かしくて懐かしくて・・( ;∀;)

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夕暮れのフォースブリッジ(2004年撮影)


トレスポと言えば、あの汚いトイレシーンが有名ですが
今回も、やっぱりあったトイレの場面(笑)
前回、ヤクを売って大金をゲットしトンズラしたレントンにとって
一番会いたくない相手であるベグビー。
が、クラブのトイレで
壁1枚隔てて隣あってしまう。
バイ〇グラを落としたベグビーに、
(スルーっと隣(レントン)のトイレの床に滑っていった)
「お盛んですね(的なこと)」とレントン。
「うるせー黙ってろ!!」
・・・
・・・
お互い、聞き覚えのある声に
顔をしかめる(笑)
レントンは、心臓バクバク。
便座に乗って隣のトイレを上から覗き込むベグビー。
そして、めでたく(笑)顔合わせ!
そこから、激しいチェイスシーンが始まります。
このカーチェイスや、
PORT SUNSHINE での喧嘩シーン*は
アクション映画?ってくらいな迫力。
前作にはなかった派手な演出に
お金かけられるようになったのねー、と思ったり。

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(映画より)まさか・・あいつが隣に?!


そして、とうとう
レントン・シックボーイ・スパッドの3人は
大喧嘩*の末、ベグビーをブッ倒します。
そして、パブの前に停めた車のトランクに彼を押し込む。
(死んだのかと思ったよ)
どこに連れていくのかと思ったら、
これがなんと冒頭で出てきた刑務所なんですよね(笑)
車がキキーっとどこかに止まって
トランクの中では目を覚ましたベグビーが暴れる。
そんな車を後ろ側からカメラが煽って
徐々に私たちの視線もあがり
ドーン!とソートン刑務所が現れるシーンには
思わずニヤッ(笑)。
仲間の手によって、またベグビーは
ムショ戻りとなったわけです。
これは爽快だった!

今回も、お金をたんまりとだまし取る場面があるのですが
結局最後に美味しい思いをしたのは、ベロニカ。
シックボーイら男たちの手に大金が渡ることはなく
彼女は上手く持ち逃げし、
戻りたがっていた故郷(ブルガリア)へと帰っていく。
地元駅では、母親と息子?弟?が
優しい笑顔で彼女を迎えます。
あのお金が彼女の家族の幸せに使われるのなら、、と思っちゃいました。
このベロニカ役の女優さん、
厚めの前髪でとても可愛い人だった。
そういえば、ダイアンも今回
ちょろっと出ていましたね~。
ちょい役だけど、当時の面影があったから
すぐに彼女とわかった。
彼女も立派に弁護士になっていたし
ベロニカも、地元で地に足を付けて生きていこうとしているし
まぁ女性は強いですね。。

一方、レントンは、オランダでの夫婦生活に終止符を打ってしまったから
帰る所がなく、
肩を落として実家にすごすごと戻るわけですが
母親の亡き後、出迎えてくれるのは父親で。
抱擁を交わす姿には、涙涙。。
でも、自室に戻れば
(あの、トレイン柄の壁紙そのまま!)
イギーポップのLust For Lifeをかけて
体をくねらすという(笑)
う~ん、、また昔に逆戻りしないといいんだけど。
このLust for Life、最初からちょいちょいと短くは流れてはいたけれど
この最後の最後で、ちゃんと爆音で聞けました。
やっぱりかっこいい♪


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パンフと文庫本


あのYoung Fathersオレガノも
前作Born Slippyと同位置で流れた♪
でも、ちょっと短かったな~。
(すぐに、エンドクレジットに入った)
劇中、気になる曲が沢山あったから
後で検索してみるかーと思ったんですが
パンフレットに、全曲解説があって助かった!
ブレイディみかこさんの記事や
トレスポ用語解説なんてのもあって、
内容充実だったので、900円でも納得でした。
本も読みたくなり、映画館出たらそのまま本屋へ。
ぶ厚いハヤカワ文庫で上下巻!
今は、前作をまず読み返すかってことで
こっち読んでますが↓

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角川は文字が小さい・・


原作も映画も、まぁエグいですが
恐いものみたさで、面白いものです(^-^;
ということで、予想どおり楽しめたT2 Trainspottingでした。


by greatglory728 | 2017-05-01 11:00 | 映画・テレビ